中国5県で広島国税局と交渉
税務運営の改善を強く要望
法的根拠のないおとり捜査、監禁状態の税務調査、収受日付印など中国5県(広島・岡山・山口・島根・鳥取)の民商・県連の代表者は11月12日に広島国税局と交渉し14名が参加。
税務調査、インボイス制度、収受日付印の押印、税務相談停止命令制度について税務運営の改善を求めました。広島国税局側は藤山総務課長補佐と岡本係長(以下「国税局」)が対応しました。
交渉にあたって広島県連の藤井副会長は「来年9月でインボイス特例制度が廃止・縮小されれば、小規模企業・家族経営者はさらい厳しい状況となる。インボイス制度は廃止、消費税は食料品だけでなくすべての税率引き下げが必要」と国税局に呼びかけました。
税務調査
申し入れの税務調査についての回答では、「おとり調査(内観調査)は法律で定められた質問調査権ではなく、単なる「情報収集活動」であり法令違反ではない」との内容に、参加者からは怒りの声が上がります。
寺田事務局長は「税務調査は国税通則法に基づく質問検査権の行使として行われ、納税者には受ける義務がある。内観調査が質問検査権でないのなら、法的な根拠は何か」と追及すると、国税庁側は「確認させてほしい」として回答することができませんでした。
広島国税局管内では、島根県出雲市で、税務署に呼ばれた会員が、窓のない会議室に鍵を閉められ、半ば「監禁」されたような状態で調査を続けられショックを受けた事例、広島市で細かい経費まで不当に追及し、納税者が詳細な証明ができなければ経費を認めないという不当な調査が行われており、参加者は「税務運営方針が守られていない」「毎年の交渉で『研修等で徹底する』と回答するが、どのように徹底されているかが問題」と税務運営の改善を求めました。
インボイス・消費税
インボイス制度については、制度が複雑で、国税局の「電話相談センター」が誤った回答をしたり、税務署の間で解釈が異なったりする事例が多数発生しています。その結果、納税者が誤った申告をして80万円もの追徴課税を受けるなどの事例が紹介されました。
来年9月末でインボイスの特例が廃止・縮小されれば多くの小規模事業者の消費税負担が増え、十分に制度が理解されないまま本則課税となり仕入れ税額控除否認が増える可能性があるなど、参加者は特例制度の継続とインボイス制度の廃止を強く要望し、国税局側は「上級庁(国税庁)に伝える」と回答しました。
収受日付印
令和7年1月から申告書等への収受日付印を押さなくなったことについて、「税務署は周知・指導する」と回答してきたが、民間の保険請求で収受日付印のある確定申告書を求められ、求めないように国税局に指導を求めても説明するだけで指導になっていない実態、収受日付印は「確かに申告書を提出しました」という客観的な証拠として納税者自身はもとより金融機関や行政機関の審査に使われてきた歴史的事実があり、継続すべきと参加者は強く要望。
国税局側は収受日付印が確定申告書を確かに提出したという事を事実上証明するものとして認知されてきたことは客観的な事実は認めるものの、「上級庁(国税庁)に伝える」との回答にとどまりました。
参加者は「税務署は納税者から提出のあった税務書類に、内部処理として収受日付印を押捺している。
それを納税者にもするだけの事。納税者サービスとして続けるべき」と強く要望しました。
税務相談停止命令制度
税務相談停止命令制度について国税局は、「この制度は一般的な知識を学び合うような取り組みを対象とするものではない」と強調し、脱税行為などを助長する行為に対して適用されるものであり、納税者同士の健全な活動を妨げるものではないと明確にしました。
交渉の締めくくりとして、広島民商の四郎田副会長は中小業者の実情に触れ、「納税者の権利が守られる税務運営へと改善を」と国税局側に伝えました。



